遺伝子検査

当院では『葉酸代謝遺伝子』『ダイエット遺伝子』『エクササイズ(スポーツ)遺伝子』『アルコール感受性遺伝子』の各遺伝子検査を行っております。綿棒で口の中の粘膜を摂取する簡単な検査方法です。

当院で検査をご希望の方には、医師より検査結果の解説や生活習慣の指導等を受けることが出来ます。

検査内容 検査費用
葉酸代謝遺伝子検査
ダイエット遺伝子検査
エクササイズ(スポーツ)遺伝子検査
アルコール感受性遺伝子検査
各9,900円(税込)
ApoE遺伝子検査 18,150円(税込)
認知症予防検査mciスクリーニング検査 22,000円(税込)
膵臓癌リスク検査 PanaSee 14,850円(税込)

葉酸代謝遺伝子検査

「葉酸」は大切な栄養素の一つです。
日本人の約5人に1人が遺伝体質的に葉酸不足になりやすく、ホモシステイン高値になりやすいという調査結果が出ています。
ホモシステインが血液中に増加すると、動脈硬化(脳卒中や心筋梗塞)、高血圧や認知症、骨折のリスクが高まります。

にんにく注射

ホモシステイン高値とは

血中のホモシステイン濃度が増加すると、酸化ストレスにより血管内皮細胞に障害を与え、血栓形成の要因になると言われています。
また脳の血管や神経細胞にも影響します。

ホモシステイン濃度の増加原因

  • 加齢
  • 喫煙
  • 拮抗する薬剤の使用(ある種の抗がん剤・抗マラリア薬・てんかん薬など)
  • 葉酸、ビタミンB6、ビタミンB12の不足
  • 遺伝的にホモシステインの血中濃度が上昇しやすい体質である

「葉酸代謝遺伝子検査」では、遺伝的にホモシステインの血中濃度が上昇しやすい体質かを遺伝子分析により明らかにし、その低下を促す食品や栄養素の摂取をアドバイスします。

ダイエット遺伝子検査

ダイエット遺伝子検査では、肥満に関与する5種類の遺伝子の組み合わせによる肥満体質を検査し、遺伝子タイプに合わせた最適なダイエットプランをご提案します。
人の体質は、内臓脂肪肥満型・皮下脂肪型肥満・混合型肥満・標準型・痩せ型など様々なため、ご自身の遺伝体質を知ることにより、効果的なダイエットを行うことが出来ます。

肥満発症要因は2つあります

1: 生活習慣(環境要因が6~7割)⇒変えられる
2: 遺伝子(遺伝子要因が3~4割)⇒変えられない

このため遺伝子のタイプを調べることで一人ひとりの遺伝体質に基づいた減量方法が見つかります。

検査結果により10種類の肥満タイプに分類ができます

肥満の方の多くは食欲旺盛で、無意識のうちに高カロリー食品を選択し、加えて基礎代謝が低い傾向にあります。 これは生まれ持った遺伝体質が異なることが一因です。
検査対象となっているFTO遺伝子は、最新の分子遺伝学において、人種を越えて肥満との関係が明らかになっている遺伝子の一つです。

FTO遺伝子とは、脂肪量と肥満に関係している遺伝子です。

FTO遺伝子は、BMI(体重÷身長÷身長で算出される体格の指標)と強い相関関係が認められる遺伝子です。

FTO遺伝子が変異型の人は、標準型の人と比べてBMIが高くなるなり肥満になる傾向があります。やせられない人は、食欲を抑えることが苦手で、無意識のうちに高カロリーの食品を選んでいる傾向があります。

FTO遺伝子が変異型のタイプは、高カロリー食品を好む傾向がある「高カロリー嗜好派タイプ」の遺伝因子です。

ダイエットの近道は自分の肥満体質を知ることです!

検査結果では「肥満体質」「ダイエットプラン」「食事アドバイス+栄養サポート」 「運動アドバイス」「食行動チェックリストから現状分析」など分かりやすくアドバイスいたします。

エクササイズ(スポーツ)遺伝子検査

エクササイズ遺伝子検査では、ご自身の筋繊維のタイプを検査することで運動種目の選定、運動メニューによる体力強化、減量など有効なトレーニングに役立ちます。
また将来のお子様の運動種目・体力強化・減量・競技種目やトレーニング法などにもお役立てください。

人は生まれながらにして、遅筋繊維と速筋繊維のどちらかの割合が多くなっています。
遅筋繊維の割合が多い人は、速筋繊維を鍛えてもなかなか効果がみられず、また筋肉も太くなりにくい体質です。
遺伝子によって、筋繊維のバランスが決定するのです。

2タイプの筋繊維から有効なトレーニングを知る

速筋派(瞬発力) ⇒ 瞬間的に収縮する筋肉
遅筋派(持久力) ⇒ 持続的に収縮する筋肉

この遺伝子検査により、ご自身の筋繊維タイプを知ることで、運動種目の選定、運動メニューによる体力強化、減量など有効なトレーニングに役立ちます。
検査結果をもとに、「エクササイズ体質」「運動能力」「タイプ別運動評価」「瞬発力・持久力を高めるアドバイス」などをわかりやすくアドバイスします。

アルコール感受性遺伝子検査

アルコール感受性遺伝子検査では、目に見えないアルコールへの強さをわかりやすく説明いたします。
ご自身のアルコール体質を遺伝子レベルで知ることにより、単にお酒が強い(飲める)、弱い(飲めない)を判断するだけでなく、どのような体質かを理解し「飲酒による健康障害のリスク回避」に役立つことができます。

「アルコール体質の分析結果」「9分類遺伝子型」「一次予防のポイント、栄養アドバイス」「飲酒習慣チェック結果」などわかりやすくアドバイスいたします。 5タイプに大分類された携帯出来るカードもお渡ししますので、お役立てください。

2つのアルコール感受性遺伝子を分析

1: ADH1B(1B型アルコール脱水素酵素)

アルコールをアセトアルデヒドに変える酵素です。
ADH1Bの遺伝子形質(タイプ)によって、アルコールの分解能力が異なっており、体質(タイプ)によって「お酒が飲める体質か、飲めない体質かどうか」を判定します。
酵素活性の判定は「低活性型」「活性型」「高活性型」の3タイプになります。

2: ALDh3(2型アルデヒド脱水素酵素)

アセトアルデヒドを酢酸に変える酵素です。
ALDh3の遺伝子形質(タイプ)によって、アセトアルデヒドの分解能力が異なっており、体質(タイプ)によって「お酒が強いか、弱いか、飲めないかそして飲酒により健康への影響が高いか」を判定します。
酵素活性の判定は「低活性型」「活性型」「非活性型」の3タイプになります。
※アセトアルデヒドは毒性が強く、これらが蓄積(分解能力が弱いと)されると、顔が赤くなったり、動悸が早くなったり、気持ちが悪くなったりします。

こんな方におすすめ

  • 飲酒習慣がある方
  • 飲酒により、二日酔いや体調が悪くなる方
  • お酒を飲むと、顔が赤くなる方
  • 仕事柄、お酒を飲む機会が多い方
  • お酒が飲めないのに、飲み会が断われない方
  • 成人し今後飲酒の機会が増えてくる方

この検査により、依存症リスクの高さ・健康リスクの高さ・お酒を受け付けない体質かなどのアルコール感受性遺伝子などによるご自身の体質を知ることができますので、今後お酒と上手く付き合い、健康管理を行うことが大切です。

ApoE遺伝子検査

ApoE遺伝子検査とは、認知症の過半を占めるアルツハイマー型認知症のリスクを調べる検査です。
アルツハイマー型認知症はアミロイドベータペプチドという老廃物が脳内に蓄積し、神経細胞がダメージを受けることで発症します。
本検査ではこのアミロイドベータペプチドの蓄積に大きく関わっているとされるApoE遺伝子のタイプを調べることで、認知症のリスク判定を行っています。

ApoE遺伝子検査の特徴

ε4型の遺伝子型を有する方は、ε4型ではない方に比べて、3~12倍程度のアルツハイマー型認知症のリスクがあると報告されています。
アルツハイマー病の発症は「遺伝的要因」だけで決まるものではないですが、リスクを把握しておくこと。
そのうえで、食事や運動習慣などを意識した生活習慣を心がけることが重要です。

認知症予防検査mciスクリーニング検査

MCIスクリーニング検査とは、認知症の前段階であるMCI(軽度認知障害)のリスクを判定する為の血液検査です。
この検査では、アミロイドベータペプチドと呼ばれる脳の老廃物の排除。
および、毒性を弱める機能を持つ血液中の3つのタンパク質を調べることで、MCIのリスクを評価します。
MCIの段階で適切な処置を行うことが、認知症の発症を予防できる可能性を高めることにつながります。

膵臓癌リスク検査 PanaSee™(パナシー)

当院では、PanaSee™(パナシー)検査を行っています。
PanaSee™(パナシー)検査とは、すい臓がんのリスクを調べる血液検査です。患者の血中で減少する、長鎖脂肪酸“PC-594”という物質を測定することで、すい臓がんのリスクを判別します。
採血のみの簡単な検査ですので、早期治療にもつながりやすいと言えます。
高リスクの方については、低リスクの方の60倍以上、罹患リスクが高いとされています。

すい臓がんによる死亡者数は、年間3万人を超えるとされています。
また、消化器系のがんのなかでも非常に予後の悪いがんと言われています。自覚症状があまりなく、早期発見が非常に難しいこともあり、極めて対処が難しいがんとして知られています。

早期発見の重要性

すい臓がんは早期発見が難しく、しかも進行が早く重症化してしまうケースが多いです。
5年生存率をステージ別に見た場合、ステージ4では10%を切り、非常に低くなっております。
ただ、初期段階であれば、生存率は50%以上と大幅に上昇する面もあります。だからこそ、早期発見・早期治療が非常に重要です。

検査方法

採血のみの簡単な血液検査です。