睡眠時無呼吸症候群(SAS)

家族や友人から睡眠中のいびきや、呼吸が止まっていると指摘されたことはありませんか?
「昼間はとても眠い」「大きないびきをかく」など思い当たる方は要注意です。
もしそうであれば、睡眠時無呼吸症候群(SAS)かもしれません。

睡眠時無呼吸症候群とは

文字どおり、眠っているときに無呼吸状態になる病気で、SAS (Sleep Apnea Syndrome)とも呼ばれています。
SASの定義は「一晩7時間の睡眠中に10秒以上の無呼吸が30回以上おこる」または「睡眠1時間あたりの無呼吸数や低呼吸数が5回以上の場合」とされています。
日本人の2~4%、約240万人がSASに罹患していると言われていて、とても身近な病気です。
原因はさまざまですが、気道(空気の通り道)が閉塞してしまうことが大きな要因として考えられています。
高血圧や糖尿病などの生活習慣を患っている方では、さらに高い率でSASを合併していることが分かっています。特に、薬が効かない高血圧(薬剤抵抗性高血圧)の方では、約80%の方がSASを合併しており、SASは薬が効かない高血圧症の一因として考えられています。
とても重要な病気ですが、睡眠中のことですのでご自身では気づきにくいのがSASの特徴です。

こんな症状のときはご相談を

睡眠中

  • いびきをかく
  • 息が止まる
  • 呼吸が乱れる
  • 息が苦しくて目が覚める
  • 何度も目を覚まし、トイレに行く

日中(起きているとき)

  • しばしば居眠りをする
  • 記憶力や集中力が低下する
  • 性欲がなくなる
  • 性格が変化する
  • 体を動かすときに息切れする

合併症

睡眠中の低酸素血症や高炭酸ガス血症は、肥満、高血圧、高脂血症、糖尿病などの生活習慣病と密接な関係があり、様々な合併症を高率に引き起こすことが報告されています。
合併症は多岐にわたり、高血圧、多血症、不整脈、虚血性心疾患、心不全、脳血管障害、糖尿病、肺高血圧症、インポテンツなどが挙げられます。

簡易検査PSG(2泊3日でレンタル)

携帯用の簡易型検査装置にて、睡眠の質や睡眠中の呼吸状態を調べる終夜睡眠ポリグラフィー検査(Polysomnography)を自宅で行う事が可能です。
簡易型検査装置で睡眠時無呼吸症候群である可能性が高いと判断された場合、高度医療機関※への紹介も行っております。
※高度医療機関への紹介・・・「NTT東日本関東病院」「昭和大学病院」

治療法CPAP

睡眠中の気道閉塞を防ぐために、専用の鼻マスクを取り付け、機械から陽圧な空気を送り込む治療法です。 世界的にもSASの治療として普及しています。
中等症以上の方の場合は健康保険の適用となりますが、費用がご心配な場合はご相談下さい。 当院から機械をお貸し出しし、ご自宅で治療を行なうことができます。毎月1回、外来にお越し頂き、機械のご使用状態や睡眠状態を主治医とご相談いただきます。
機械の使用についてのご不明点についてはスタッフがサポートいたしますのでご安心ください。

睡眠時無呼吸症候群